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日本良導絡自律神経学会

団体概要

代表者
伊藤樹史
連絡先
--
設立
1960年
会員数
会員数 547人(2013年現在)
サービス

団体の特徴

会員構成はほとんどが医師と鍼灸師であり、お互いに東西医学の接合・融合・相補をめざしている

受付中のセミナー

団体プロフィール

【良導絡とは】
故中谷義雄博士は京都大学医学部生理学教室において、ツボと皮膚通電抵抗の関係を研究し、それによって「良導点および反応良導点」を発見しました。さらにそれらが機能的に関連することを見つけ「良導絡」とし、「皮膚通電抵抗と良導絡」と題した論文にまとめ、学位(医学博士)を取得されました(良導絡エッセンス参照)。
今日、「良導絡」と言えば「良導絡治療」をイメージされることも多いのですが、厳密には鍼灸学における”経絡”の科学的一面が”良導絡”と考えられ、良導絡理論の中核に座る現象になっています。
一方、良導絡治療とは、良導絡理論に則って構築されたすべての治療法を指し、正式には「良導絡自律神経調整療法」と呼ばれています。本法は『皮膚通電抵抗を指標として、体表における自律神経(交感神経)系の興奮性を客観的にとらえ、統計学的なデータを基にして全身的、局所的に生じる興奮性(異常=病的)を、いわゆる健康人の興奮性(正常=生理的)に近づけようとする治療法』です。
主な医療行為(手技)は針灸による自律神経調整、しかしその解釈(理解)は現代医学(とくに神経生理学)に基づいておこないます。
このような独創的な『理論体系』と『治療方針』をもつ治療法が、日本において確立されたことから、中国伝統医学(中医学)においても日本的針灸と理解されております。

【良導絡についての見解】
「良導絡は経絡のことではないか?」あるいは「良導絡は経絡の証明ではないか?」という質問がある。だが、「これは、よく似ているだけで同じものではない」、すなわち「経絡の形態と現象および良導絡の形態と良導絡の現象(相関関係)が相似的なのである」と答える。
経絡は人が永年の経験から得たものであって、真理を多分にもった哲理であり、その真理に科学的メスを加えたものが良導絡である。すなわち同一のものを哲理的に観察すれば経絡となり、科学的に観察すれば良導絡となる。
「良導絡は経絡の証明に何故ならないか?」というと、完全な証明はできないと答える。なぜなら、経絡・経穴は定義がハッキリしておらず、また仮に定義しても、中に含まれるものの意味がわからないからである。もちろん、それらに解釈はなされているが、どの解釈も推測である。
わかりやすく言えば、経絡の中を「衛栄」が流れるとか、経穴は「神気」の遊行する所であるとすれば、科学的に証明のしようがない。しかし、科学的に究明された良導点とか、圧痛点から「古代人が経穴とはこうしたものであろうとか、経絡とはこうしたものを云っていたのであろう」と推測はできる。したがって、良導絡の研究によって経絡を証明することはできない。しかし経絡および経絡現象が荒唐無稽でないことを推測することができる。
しかし、経絡が荒唐無稽で無いと推測するだけでは、鍼灸の医学は進歩しない。それは、あくまで医学はやはり科学的でなくてはならない。私のモットーは「哲学治療より科学的治療へ」である。私は古典を尊重し、その中に伏在する真理を探求するに便を得たことは事実である。良導絡の研究は基礎的研究より、すでに臨床応用されて良い効果をおさめている。
鍼灸治療の保険問題にしても、政治的だけで解決されるだろうか?、おそらく鍼灸の科学性が問題になってくるだろう。ロに科学をとなえても、科学的治療をおこなっていない人が多い。今は過渡期であって色々の問題も生ずることであろうが、将来の大計をたてるならば、直に科学的に切りかえる必要があるのではなかろうか。

京都大学医学部生理学教室
故 中谷義雄博士より

メディア

ホームページ
http://www.jsrm.gr.jp/index.html
ブログ
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https://www.facebook.com/ryodoraku.csb/

著書・掲載メディア

入会について

本会は、良導絡自律神経学の基礎的および臨床的研究を行い、近代医学医療の進歩発展と人類の健康福祉に貢献することを目的としております。
本会は東日本、中部、近畿、中・四国、九州といった支部単位で組織され、会員は医師、歯科医師、鍼灸師及び良導絡の研究者で組織されております。
毎年1回学術大会および総会を開催し、年4回は日本良導絡自律神経学会雑誌を発行し、会員の方には無料で配布しております。また、東京、名古屋、大阪では毎月、他支部においても年1~2回学術講習会を開催し、日々研鑽に励んでおります。その理由は本会では『実践を通じて学ぶことが最良」と考えているからです。
経験(実践)は言葉(言語)より説得力があります。また経験の背後に真実を見いだせることが多いからです。簡単そうに見えても奥の深い針灸・良導絡治療を共に実践し、研究していきましょう。

良導絡自律神経調整療法は『皮膚通電抵抗を指標として、自律神経(交感神経)系の興奮性を客観的にとらえ、統計学的データを基にして全身的、局所的に興奮性の異常を、いわゆる健康人の興奮性(生理的)に近づけようとする治療法』です。
このような独創的な『理論体系』と『治療方針』をもつ治療法が、日本において確立されたことから、中国伝統医学(中医学)においても日本的針灸と理解されております。